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1990年生まれ。東京都内を中心に活動中。フォークとポップスの間を彷徨っている。名も無い一人のミュージシャンの日常。

夏が来た

梅雨明けましたね。

毎年、この季節にはブログを更新している気がする。

 

上半期の目標は、ライブをたくさんやることと、新しい音源を完成させることの二つだった。

 

両方ともに自分なりに達成できたと思う。

 

5月の後半にコロナに罹ったり、その後も生活に関わる部分でクリアしなければならない問題があって、6月は色々精神的にかなり追い込まれていた。

 

本当だったら少しゆっくりしながら、下半期から来年に向けて整理したり、情報を集める時間に当てたかった…

 

音源も納得できる作品になったので、あとは側や発表の仕方、タイミングなど、苦手な制作以外のことに注力しなければなぁ…とぼんやり。

 

近況はこんな感じです。

 

2022年の上半期濃かったなぁ。

 

良いことか、悪いことなのかよくわからないけど、自分の中でたくさん変化を感じている。

 

ずっと蓋していた心の中の一部分が開いてしまったような感覚というか…

 

ちょうど一年前くらい、祖父の一周忌があった。

僕は簡単なスピーチの時間をもらった。

 

宙を見上げてる人もいれば、目を離さず涙を流してる人もいた。

 

自分の中で一個、家族に対する感情は折り合いをつけないと、後になってぐだぐだいう時間が不毛だなと思っていて、良い機会だと思った。

 

妹や従兄弟がうまく時間を作ってくれて、10分くらい話した。

 

そこからなにかが始まった気がする。

 

 

 

5歳くらいの時、縄文土器縄文文化に興味を持った。

それからあっという間に古代文明にまで興味が広がった。

 

その度に祖父は遺跡や博物館、展覧会に連れて行ってくれた。

初めてミイラを見た時の感動と恐怖は今でも忘れられない。

 

中学で歴史が授業に加わった。

歴史のテストだけ受けてた。漢字の間違いで2点引かれたが98点だったのを覚えてる。

中二の三学期で倒幕までをやって、ここから近代史だ!とワクワクしていたら、三年からは地理になっちゃった。「どうして近代史をやらないんだ?ここからが今の時代につながる重要な流れだろ?」と社会の先生に詰め寄ると、「ここからさきは受験には必要ない。お前は他の授業もちゃんと受けろ。行ける高校なくなるぞ。」と言われて、めちゃくちゃもやもやした。

 

前の記事に書いているけどそこからは散々な学生生活だった。

 

高校に入り直してからは、それなりに勉強したが、一番楽しかったのは、倫理・哲学だった。

 

バイトして稼いだお金で、ギリシャ神話から近代哲学、精神医学の本をたくさん読んだ。その類の本は、基礎教養がある程度位ないと、なんのこっちゃ分からないので、読んではいたけど内容を把握するので精一杯だった。辞書がないと分からないことばかりだった。まず漢字読めないし、英単語も知らなかったので…

 

祖父の書庫にもそういう類の本がたくさんあったので、借りて読んでは地球儀を囲み、たくさん話し合った。

 

僕の尊敬している社会学者が、「訳のわからないものにいふれ続けろ。訳のわかる物だけ見たり読んだりしていてはだめだ」とラジオで言っていたのを聞いて、「訳がわかんなきゃわかんない程価値がある!」と振り切って、自分のノートにまとめ続けた。

 

その習慣は今でも続いている。

 

実家を出るときに、本をだいぶ処分したつもりでいたが、手がつけられていなかった段ボールが2箱くらい出て来て、高校の通知表や就職したあとの勉強ノートがたくさん出て来た。

 

それを見た時に、当時の情熱がふわっと香ってきて、ほろっと来てしまった。

 

と同時に、その時には理解出来なかった内容が、今では、紐付け、引用、反証などネットワークが機能し始めたのを感じた。理解には至らないが、ざっくりとは把握できている自分に驚いた。

 

何十年越しのアハ体験はめちゃくちゃ気持ちよかった。

 

昔から興味があることは変わらないんだなと安心した。

 

 

 

 

言葉はずれる。

いくら難しい言葉を知っていても。

簡単な言葉がいい。

言葉の外には、快、不快しかない。

 

自分なりに、たくさんいろんなことを学んだ。

これからは、いろんなことを忘れていくことが必要だろうな…と感じている。